ターゲットユーザーが不明確だと、その先のマーケティングがずっとブレ続ける可能性があります。 ターゲットを明確にすべき理由は、マーケットインでのマーケティングをする必要があるからです。 マーケットインというと難しいですが、要するにお客様目線で考えるということです。
マーケットインって何だ
マーケットインの一般的な定義は、プロダクトアウトとは反対に顧客の意見・ニーズを汲みとって製品開発を行うことを指します。
反対語は、プロダクトアウト。
一昔前の日本企業は、ほとんどこれでした。
そして、このプロダクトアウトで十分売れてました。
でも、もう完全に時代は逆転して、顧客の欲しがるモノでないと売れません。
ところが、日本企業のほとんどは、未だにこのプロダクトアウトから脱却できずに苦しんでいます。
ところで、私たちのような起業系のビジネスをする場合も全く同じです。
”自分のやりたいことをやって売れるはずがない。”
情報発信の際も、自分の言いたいことを発信とかあり得ない行動です。
そうは言っても、ついついやってしまうので注意しましょう。
これは、自戒の念を込めてます。
ちなみに、私がよくお伝えしているロングテールSEOでやる検索ワードでのリサーチがあります。
これは、完全なマーケットインです。
検索ユーザーが顧客で、検索ワードがニーズです。
ところで、このニーズを汲み取るべき”顧客”って具体的に誰でしょうか?
ターゲットを明確にする
実は、ニーズを汲み取る前に、ターゲットを明確にする必要があります。
ところが、ここがアバウトなことが多いです。
アバウトにした方が多くの層にリーチ出来ると思っている場合もあると思います。
ただ、結論としては、ある1人まで絞り込むのがオススメです。
お聞きになったことあると思いますが、”ペルソナ”ってやつです。
ペルソナの定義は、企業や商品の典型的なターゲットとなる顧客像のことです。
絞り込みは、恐がる必要は全くありません。
どんなに絞り込んでも、その周辺にいる顧客も引き寄せられます。
逆に、絞り込まないとニーズのリサーチでブレるのでその弊害の方が大きいのです。
ターゲットの絞り込み方
ターゲットを絞り込む場合は、ウンウン唸って考えたり、あるいは、直感的な閃きに期待したり、そういった適当な方法は使いません。
絞り込みの手順があるので、それに従ってリサーチすればいいのです。
ポイントは、デモグラフィックとサイコグラフィックという、2つの変数です。
このカタカナ英語を日本語にすると、デモグラフィックは、人口統計学的な属性です。
サイコグラフィックは、心理的な属性です。
日本語にしても、全然分かりやすくならないので具体的に説明していきます。
まず、デモグラフィック変数ですが、これを更に細かい項目に細分化すると
①年齢 ②性別 ③世帯規模 ④所得 ⑤職業 ⑥学歴 ⑦住所
という6つの変数に分かれます。
これで、なんとなくデモグラフィックがご理解頂けたと思います。
ちなみに、デモはギリシャ語のdemos(デーモス)で 「人々」という意味です。
また、民主主義であるデモクラシーのデモです。
次に、サイコグラフィクスである心理的な属性とは、具体的には、価値感、ライフスタイル、性格、好みなど個人の嗜好のことです。
ターゲットの絞り込みにおいて、心理的な属性は非常に重要です。
なぜなら、お金を払って購入するという行動は感情に直結しているからです。
サイコグラフィクス変数のリサーチの際には、更に2つの変数に分解して考えます。
それは、価値観とライフスタイルという2つです。
価値観には、すべての人間が備えている5つの価値感というものがあります。
仕事、お金、家族、人間関係、健康の5つですが、これをターゲットが大切にしている順に並べます。
そうすると、その人の人物像がクリアになってきます。
例えば、仕事やお金の優先度が高い人と家族や人間関係の優先度が高い人とでは、全く価値観が異なることがわかると思います。
次にライフスタイルの方は、2つの切り口で、都会か田舎か、と、仕事か仕事以外か、で分けて考えます。
まず、ハデに都会でバリバリ活躍したい人か、それとも、田舎でのんびり暮らしたい人か、ということです。
次に、地位や評判にこだわる人か、そういったことに全くこだわらない人か、です。
例えば、釣りバカ日誌の浜ちゃんは後者に当たると思います。
このような手順でリサーチしてターゲットを絞り込んでください。
そして、ペルソナ像を明確にしてください。
このターゲット像が明確になった上でマーケットインでのマーケティングのための顧客のニーズを明確にすることができます。
ターゲットが曖昧だとよくない理由の1つに、集客や商品開発、運用をしていると、私たちがブレるタイミングによく遭遇するからです。
ブレる理由になるタイミングとは、突発的に売上げがあがったり、あるいは、逆に下がったり、また、契約解除が続いたりなどです。
お金は感情の増幅器とも呼ばれますので、感情が動くと良からぬ行動をしがちなのが人間です。
そうった際に、ターゲットが明確ですとマーケティングのブレを防ぐことが可能になるのです。
また、ターゲットが明確なら、日々のマーケティングのための情報発信のネタ不足にも陥りません。
人の悩みが尽きることはありませんから、常にターゲットが悩んでいることを想像してそれを解決する情報を発信すればいいからです。