起業家の最大の特権は、雇われでは到底無理であった、お客を選べるということです。ただし、マインドが雇われモードでは、時間泥棒、奴隷扱い、世間知らずなお客の相手をすることであなたの時間も労力も消耗することになります。
今回は、個人でビジネスを始める前に知っておきたい【付き合ってはいけない客3選】というテーマでお伝えして行きます
雇われではないビジネス、小さいビジネスであっても初めて主体的にビジネスをする場合は、いわゆるマインドを起業家モードに変える必要があります。
雇われマインドのままですと、付き合ってはいけない客の相手まですることになります。
そして、あなたは消耗します。
世の中には、いろいろな人がいるため、個人ビジネスだからと言う理由で、冷やかしをしてきたり、舐めた対応をしてくる人が結構いるので注意が必要です。
そこで、付き合ってはいけない客をその特徴から3種類に分けてご紹介してみます。
時間泥棒
誤解を恐れずに言いますが、今の時代の一番の時間泥棒はやたらと電話をかけてくる人です。
もちろん、ビジネスの種類によっては、最初のお問い合わせの段階では電話がいい場合もありますし、電話をかけてもらうことでクロージングに繋げやすい業種もあります。
ただ個人的には、お問い合わせの段階でも電話がかかってくるような仕組みにするのはオススメしません。
少なくとも仕事を開始した後のやりとりで電話をメインで使うのは論外と考えています。
理由はシンプルで、1人でビジネスをしている場合などは、先方の都合で電話をかけて来られて作業の途中に割り込まれることのコストが大きいからです。
しかも、電話の内容は録音でもしていない限り、言いっぱなし、言った言わないのトラブルが起こります。
今は記録が残せるメッセージアプリなどがある訳ですから、仕事が始まった後のやり取りにはこれらを使うのが当たり前です。
相手が、やたらと電話をかけてくる人かどうかという判断は、最初のお問い合わせ後のかなり早い段階で可能です。
そういう方は、基本自分のペースを変えませんから、私の経験上では仕事を受けない方が得策です。
それと、そもそも最初のお問い合わせ段階から電話がかかってくるようにしていないケース、つまり、お問い合わせフォームで連絡してもらうようにしている場合でも、電話をしてくる人がいます。
事業者情報のページなどに表記している電話番号を見つけてそこにかけてくるケースです。
こういう方の特徴は、Webページの内容を読むのが面倒くさいとか、テキストを打つのが面倒くさいとか、そういう人が多いです。
言うまでもなく、こういった方も仕事が始まってからはずっと電話をしてきますので仕事を受けない方が得策だと私は考えています。
次は電話とは別のケースですが、ある程度打ち合わせを重ねて時間を費やした後に、社交辞令ではなく「検討してから連絡します」というケースはよくあります。
こちらから回答の期限を切った方がいいのですが、先方の事情により期限が切れないケースも多々あります。
そういう場合は待つしかないのですが、私の場合は、最長で3ヶ月ぐらい経ってから連絡があった方もいらっしゃいます。
そこまで間が空くと、正直、何の案件だったかよく覚えていません。
そもそも、ビジネス界の常識としては、一般的な見積もりの期限というのは2週間から1ヶ月以内です。
その理由は、それ以上の時間が経つと、私たちの状況も世間の状況も変わる可能性があるからです。
つまり、1ヶ月以上間隔が空いたら、少なくとも見積もりはやり直しです。
しかも、私の場合は忘れっぽいので、1ヶ月も前の検討事項はその内容を詳細には覚えていません。
つまり、そこまで間隔が空いた場合は、お客様とミーティングをやり直して、イチからやり直しです。
ところが、先方はただ性格がのんびりしているだけで悪気がないケースが多く、前の状態から再開できると思っています。
そして、このペースが続くので、下手をすると何度も売上げにならない仕事のために、見積もり、検討などの作業をやる必要があるのです。
そして、往々にして、こういった方の場合は、ほとんどのケースで最終的に仕事には至りません。
ですので、間隔を1ヶ月以上空けてくる方の場合は、その時点で体のいい言い訳をしてお仕事をお断りするのがいいと思います。
奴隷扱い
奴隷扱いとは、お金を払っているのはこっちなんだから、こっちの言うことを無条件で聞けという態度の人です。
さすがに最近では、こういう人は世間的に相手にされなくなりつつあるので、かなり減ってきましたが、それでも依然存在します。
しかも、特に個人ビジネスが相手になると、舐めた態度に拍車をかけてこの傾向を強める人がいますので注意が必要です。
そもそも、ビジネスにおいて、お金を払っている方が偉いなんていう考えは時代錯誤も甚だしいです。
言うまでもなく、商品・サービスの提供側も提供される側も立場は対等です。
逆に、私たちは下手に出てはいけないということです。
自分が提供している仕事に自信があれば下手にでる必要などありませんし、逆に自信がないなら起業をすべきではありません。
ただ、そうは言っても、最初は自信が持てない人も多いと思います。
それなら、少々乱暴に聞こえるかもしれませんが、虚勢を張るぐらいで挑んでください。
そして、その虚勢に追いつくように実力を上げていくぐらいの考え方でいいと思います。
実は、これは売り手と買い手の双方の利益にもつながります。
提供側が中途半端に自信のない態度で対応すると、提供される側も不安を感じてしまうからです。
世間知らず
個人でビジネスを立ち上げやすい時代になってきたので、いわゆる社会経験の少ないビジネス素人の方から仕事の依頼がある場合があります。
そういった依頼者の中には、失礼な言い方ですが、考え方がすごく甘い方もいらっしゃいます。
例えば、依頼側の要求が100%叶うのが当たり前と思われているような場合です。
そして、時にはそれが叶わないとわかると激高する方もいらっしゃいます。
失礼ながら言ってしまえば、精神的に未熟な人ということです。
もちろん、依頼を受ける段階でこちらが先方に、必要以上の期待を抱かせないことが大前提です。
また、相手が社会経験が少ない人だと感じた上で仕事を受ける場合は、特に最初の段階で期待値をぐっと下げておくことも重要です。
そして、面倒ですが、できれば書面にしておいた方がいいです。
と言うのは、最初に期待値を下げるために伝えたはずの条件を時間が経つとすっかり忘れているケースが多々あるからです。
世間知らずと言われる人は、常に自分の都合のいいように解釈する人が多いので非常にやっかいです。
個人的には、こういった方のお仕事もお断りした方がいいと思います。
ビジネスを始めた頃は、どんな仕事でも受けてしまいがちになりますが、今回ご紹介したような人を相手にしても疲弊するだけです。
せっかく起業したならば、起業家の最大の特権とも言える”お客を選ぶ権利”を最大限に行使すべきだと思います。