インターネット時代の今は、教養を身につけるために、古典といわれる本を読む必要はなく、ググるだけで情報収集する方法がある。そもそも、本は情報の圧縮率が低いので、情報源として使うと時間コスパが悪い。インプットした情報を定着させるためにアウトプットが必要だが、本全部まとめは効率が悪いのでメモ代わりの投稿が使える。

成毛眞さんの本は結構好きなのです。
 
ただ、今回はちょっと煽りすぎなのではと思っているのが『39歳からのシン教養』に書かれていることです。
 
 
本の内容としては、時間をかけて本を読んで大量の知識をインプットする作業は、今はググることで代行できるという虫のいい話です。
 
古典といわれる書籍などを読むことなく、インターネットからの情報だけで、教養を身につける方法です。
 
 
 

教養を身につけるの思い込み

 
これまでいわゆる教養人というのは、古典的な哲学、文学、自然科学などの本を読み、その上で幅広い知識を得ることで教養を身につけた人というのが常識だったと思います。
 
逆に言えば、本物の教養を身につけるためには、こういった古典を読む必要があるという常識があるように思います。
 
成毛さんの主張は、こうした方法が悪いと否定しているわけではなく、テクノロジーが発達した現代においては、ものすごく効率が悪いということなのです。
 
インターネットを自分の脳の延長、教養のデータベースとして、ググる、つまり検索をすることで効率的な学びが可能になる。
 
時間をかけて大量の本を読んで知識をインプットする作業は、もはやネットで代行できるという話です。
 
確かに、教養を得るためには古典と言われる本からの知識の吸収が必要という考えは、ネットで情報が検索ができなかったころに確立した考えです。
 
完全に環境が変わった今の時代には、検索スキルが高ければこと足りるというのも合理的な考え方です。
 
こういう話をすると、反論としてネットの情報と書籍の情報では質が違う、書籍の情報の方が圧倒的に質が高いという意見があると思います。
 
事実、書籍は、出版者がコストをかけて、企画、編集、チェックなどをした上で世の中にでてくるものです。
 
どこの誰だか分からない人が、チェックも裏取りもせずに書きっぱなしでアップしたネットの情報とはそもそも精度が違うという考えも間違っていないでしょう。
 
ただ、それはどちらかというとインターネットの黎明期の話であって、最近では情報を選べますし、すべてのネットの情報が間違っていてレベルが低いということはないでしょう。
 
もちろん、特にネットから得た情報については、その真偽について、自らなるべく一次情報に近い情報を調べて裏取り確認する必要はあります。
 
その前提で考えると、成毛さんの言うことはとても現実的と言えますし、事実この本を読み進めるとより納得できることが書かれていました。
 
興味を持たれたら読んでみてください。
 
 

情報元としての本の価値を疑う

 
実は、私自身も最近は、通常の本の読書もしていますが、並行して移動中やウォーキングなどの運動中に耳読をしています。
 
本の内容にも寄りますが、オーディブルを使うと2倍速でなら3,4時間で読了できるのですごく効率的です。
 
オーディブルの書籍ラインナップは限られているのですが、その気になればKindleFireという端末を使ったKindleブックの機械音声で読み上げで耳読をすることもできます。
 
機械音声による読み上げは、声優による朗読のオーディブルに比べると聞きにくいですが、これも慣れの問題ですぐに無理なく聴けるようになります。
 
最近の新刊はほぼ同時にKindleブックも手に入れることができますので、こうなると耳読する上での書籍のラインナップの問題はなくなります。
 
そう言ったこともあり、私はもう耳読だけでもいいのではと思っているぐらいです。
 
それと、耳読で聞き流すだけで十分と考えている理由として、そもそも書籍というのは情報の圧縮率が低いので情報収集の時間効率が悪いからです。
 
また、私の様にある程度本を読み込んでいると、書店に並ぶビジネス書の新刊から得られる有益な情報が少なくなってきて、わざわざ時間をかけて読む価値を感じなくなっているからです。
 
耳読と同様にYouTubeの本要約動画も効率的なのでよく見るのですが、それらの内容もどこかで何度も聞いたことのある同じような事ばかり言っているので、結構な確率で途中で観るのをやめるぐらいです。
 
もちろん、今の自分の頭の中にないこと、発想にないことを示してくれるという意味で本の価値はあります。
 
また、本自体を読むのも完全にやめるつもりはありません。
 
やはり、読むべき本として洋書の翻訳は捨てがたいです。
 
翻訳本は、出版者がわざわざ版権を取得して、翻訳依頼をして出版するぐらいの本ですから、かなり厳選された価値の高い本である確率が高いです。
 
これまでの私の経験上も外れは少ないと思っています。
 
ちょっと値段が高くてページ数が多いのが気になりますが冷静に考えると大した問題ではありません。
 
今後は、紙の本は翻訳本だけにしようかと考えているぐらいです。
 
 
ただ、成毛さんの本で気づきをもらったので、情報収集という意味では方針を大きく変えてみようと思っています。
 
今まで以上に検索方法を工夫をして、インターネットを使って検索をした方法の方が効率がいいかどうか、しばらく実践して検証してみたいと思います。
 
 

メモ感覚で無理なくアウトプット

 
以前、情報発信を趣味するというお話をしました。
 
インプットした情報をアウトプットすることで自らの知識として定着させることが目的です。
 
ただ、実は、ほとんど実行できていません。
 
理由は、本を読んでその内容をまとめて動画にするという作業が思ったよりも大変だったからです。
 
最大の原因は、先ほど述べましたように本の情報の圧縮度が低く、メモを取ってそれをまとめるのに時間がかかるからです。
 
もちろん、長い時間をかければできますし、動画としてアウトプットできればご覧になる方の役に立つのは間違いないとは思います。
 
ただ、自分の時間をそこまで投資する価値を感じないのです。
 
もちろん、本を読んでまとめるという作業に対する私の能力が低いのが実現できない最大の理由です。
 
ですので、今では、中田敦彦さんとか、本要約チャンネルを運営している方々をマジで尊敬しています。
 
そこでと言うのも何ですが、方針を変えて、自分でできる情報発信の形を考えてすでに実行中です。
 
それは、本で得た情報を随時、具体的には毎日1回、ツイッターとFacebookで投稿することです。
 
その際に、投稿内容を併用するため、文字制限のあるツイッターの方に合わせて、タイトルとタグを含めて140文字に収める作業が必要です。
 
つまり、ただ本の内容をそのまま打ってアップしているので意味がないので、そのようなことはやっていません。
 
この作業、つまり140文字にまとめる作業をしているので、私の中ではアウトプットによる情報の定着がなされていると思っています。
 
ところで、YouTubeの方ですが、本当に止めてしまおうかとも思ったのですが、この140文字をシナリオにしてショート動画を作ろうかなと思っています。
 
一方で、これまでのような10分ぐらいの動画については、やめるか、あるいはたまにアップするだけになるかもしれません。
 
ただ、成毛さんの本『39歳からのシン教養』を読んで、情報収集の方法を実践することで、あらたな10分動画も作れるかもしれません。
 
 
それと、読んだ本のアウトプットと同時に”一人Good&New”も始めました。
 
Good&Newとは、会社など組織の朝のミーティングなどの際に、24時間以内に起きた「よかったこと(Good)」や「新しい発見(New)」をシェアし合う取り組みのことです。
 
私は、組織に属していないので出来なかったのですが、投稿することで一人でやっています。
 
たまに、コメントなんかで反応してくれる友だちもいるので継続の励みになっています。
 
Good&Newの利点は、毎日シェアするネタが必要になるので、日頃から何か新しいことやったり、やって良かったこと見つけるようになるため、生活の質が上がるかもということです。
 
確かに、漫然と毎日を過ごすことがなくなるので、明らかにいい感じの変化を感じています。