こんにちは、藤田です。
 
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人手不足の時代の後に訪れる人余りの時代

先日、YouTubeで武田邦彦さんが話されていた内容が興味深かったのでシェアさせていただきます。

要約すると、これから10年から15年ぐらいは少子化の影響によって人手不足になるが、その後はテクノロジーによって逆に人手が余る時代になるということです。

この話を信じるのであれば、今後の労働者不足の15年、そしてその後の労働者余剰の時代を分けて考える必要があるということです。

これは、起業をしている人だけでなく、従業員として働いている人、そして、リタイアしている人たちにとっても関係のある話です。

ところで、なぜこのような流れになるのかですが、まず現在は少子化であり、今後は少子化が更に加速していくので労働人口は減ってしまうということです。

このことについて異論のある人は少ないと思います。

この結果、これから10年から15年ぐらいは深刻な人手不足になるであろうということです、というか確実にそうなるでしょう。

ただし、この最長で15年の間ですが、この間も経済活動が止まることはありませんから、経営者は人手不足であってもビジネスを回すための施策のトライアンドエラーを繰り返すことになります。

そして、すでにそのための素地は出来上がっていて、それは言うまでもなくAIとロボット技術ですが、これらを使っての人手不足解消が着々と行われて今後10年ぐらいで完成するということのようです。

ビジネスの形態が大きく変わる

ところで、本当に今から人手不足の15年が続いた後に人手が余る時代を迎えることになるので、私たちは一体どうすればいいのでしょうか?

考えるべきは、まず、これからの15年をどうするのかを考える、そして、その後の時代にどうするのかを考えるの2段構えになるかと思います。

なぜなら、この2つの時代は正反対とも言える状況だからです。

これからの15年は、人手を使わなくてもビジネスを回すためにはどうすべきかの試行錯誤の時代になります。

ところが、分かっていない経営者はいつまでも高額なコストをかけて求人を続けるのでしょう。

これは、パイの奪い合いであり、しかも減り続けるパイの奪い合いですからレッドオーシャンの極みになります。

逆に、分かっている経営者は、自社で人手が必要ないノウハウを生み出し、そして、そのノウハウをそのまま売ると思います。

これは「つるはしビジネス」であり、勝ち組ビジネスになるはずです。

ちなみに、「つるはしビジネス」とは、19世紀のアメリカのゴールドラッシュに由来し、金を掘る人々ではなく、掘削に必要なつるはしを売る人々が安定した利益を得たことから名付けられたそうです。

さて、では、その後に来るかもしれない人手が要らなくなった時代のビジネスの仕組みの作り方はどうなるのでしょうか?

実は、人手が要らなくなるのでアイデアだけで起業できる時代が訪れることになります。

夢のある話ですので、15年後も現役の方々は楽しみにしてもいいのかと思います。

残念ながら私はその頃には、ほぼ完全にリタイアしているかもしれません。

例えば、飲食店なども人を雇う必要がなくなるので、オーナーや店長だけで運営できるようになるはずです。

ところで、大きな問題が起こります。

誰もが起業家になることはないでしょうから、本当に人手がいらなくなったら職を失う人が爆増するわけです。

人手が余ることで、余った人たちはどうすればいいのでしょうか?

まさか、一億総起業家時代になるわけでもないでしょうし、そうなると、仕事がなくて生活保護受給で生きる人が増えるということでしょうか?

暗い将来と捉える必要はないかもしれない

15年後の2040年頃の日本において、65歳以上の高齢者が全人口に占める割合は35%程度だそうです。

表現の仕方を変えれば、年金受給者が全人口の三分の一を超えているわけです。

一方、いわゆる現役世代である労働者の人口の割合は、全人口に対して50%程度になるそうです。

そして、この50%の人たちの何割かが余剰労働者となり、生活保護受給者なると、日本人の半数を大きく上回る人が国からお金をもらって生活することになります。

ここまで来ると、支給の仕組みをシンプルにするメリットもあるので、べーショックインカムという制度が現実味を帯びてきます。

ベーシックインカムとは、年齢、性別、所得水準に関係なく、すべての国民に対して政府が一定額の金銭を定期的かつ継続的に支給する社会保障制度のことです。

そうなれば、日本人は働かなくても生活できるようになるということです。

ウソみたいな話に聞こえるかもしれませんが、働いてお金を稼いでいる人が少数派になっているなら、すべてまとめてベーシックインカムしても大差ない気もしませんか?

ただ、ベーシックインカムの支給を受けていても働いてはいけないという話ではないので、ベーシックインカム以上にお金が欲しい人は働けばいいし、その場合は起業になるのだと思います。

やりたくない仕事などやる必要はないので、働くとしてもやりたい仕事をすることができます。

そう考えると、ちょっと楽観的すぎるかもしれませんが、人手が余る時代は暗い将来と捉える必要はないかもしれません。

早くて10年後には訪れることになりますから、私に言わせればあっという間です。