マーケティングとは
別のページでも述べましたが、本当に良い商品・サービスを扱っていて、コンセプトとターゲットが明確になっているビジネスの場合、時間が少々かかっても大丈夫なのであれば、時間の経過とともに勝手に口コミが起きて、ほったらかしでも中長期的には自然とお金の流れが出来てうまくいくはずです。
だから、極論すればマーケティングなんて不要ないのです。
では、マーケティングの役割とは何か?
大半の中小企業や個人の場合は、お金の流れをなるべく早く作る必要があります。 それは、時間がかかってしまうと資金がショートして倒産・廃業の恐れがあるからです。
つまり、中小企業や個人の場合は、”時間がかかってもいい”という状況はほとんどないため、お金の流れをなるべく早く作るためにマーケティングをする必要がある訳です。
誤解されている方も多いですが、本来のマーケティングとは、商品力がなくて売れない商品・サービスを売るための魔法のような技術ではありません。
ちなみに大手企業のマーケティングは、有名なタレントやマスメディアを繰り返し使った刷り込みで商品力のないものまでも売りつけることがあります。
言うまでのなく、こんな離れ業は中小企業や個人にはマネできません。
しかしながら、マーケティングのスペシャリストにかかれば、中小企業や個人の少々商品力の劣る商品・サービスであっても、魔法のように売れると思っている方が多いのです。
いわゆる、飛び道具を求める方たちです。
お気持ちは分かりますが、そのような飛び道具はありません。
少なくとも私はそのようなテクニックは知りませんし、知っていても誰にも教えないと思います。なぜなら、現金印刷機を持っているのと同義ですからね。
確かに、飛び道具っぽいものはあります。
ただ、それらはカンフル剤のようなもので長続きしません。
何年か前に流行った神田昌典さんの感情マーケティングは、それに近いです。
いわゆる、恐怖や快楽の感情を煽って行動させるマーケティングです。
でも、今ではそれもすっかり使えないマーケティングメソッドになってしまいました。
それは、日本人の悪いクセで、みんなが同じことを一斉にやりはじめたので『●●はまだ買うな!』というフレーズに、消費者が騙されなくなったのです。
それと、インターネットの新しい技術や媒体の登場で、それらが飛び道具になることもあります。
メルマガもかつては飛び道具でした。
また、PPC広告も登場時は飛び道具でした。
でも、いずれもその劇的な効果は長続きしません。 あっという間に、落ち着くところに落ち着いた普通のメディアになります。
確かに、時代と共に新しく登場する飛び道具を追いかけるのもひとつの手です。
でも、そのような行為はビジネスの本筋とは、ズレていると思うのは私だけでしょうか?
では、商品・サービスに自信がなかったらどうするのか?
言うまでもなく、商品・サービスを研鑽するしかありません。
消費者の側に立てば分かるはずです。 そのような商品・サービスはよほどの理由がない限り買いません。
では、商品・サービスには、そこそこ自信があるのに売れない場合はどうするか?
その時は、マーケティングの出番です。
ポジショニングを変えてみたり、商品・サービスの切り口を工夫したり、マーケッターの腕が試されます。
飛び道具はありませんから、トライアンドエラーを繰り返すことで答えを探す訳です。
もちろん、エラーをなるべく最小限に抑えられるかは、マーケッターの力量にかかってくるわけです。