私が嫌いなPDCA
「PDCAは無意味なので使わなくていい」という考えは、私に取っては”我田引水”というよりは”渡りに船”という感じでした(笑)
実は、私はPDCA大嫌いです。
PDCAとは、ご存じの通り、
Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)
の4段階を繰り返すこと。
これにより、業務などを継続的に改善する手法です。
継続的にですから、Act→Planと最初に戻ってずっと繰り返すわけです。
CとAが嫌い
私は、「Plan、Do」まではスムーズに行える人です。
逆に、そこまでのスピードはかなり自信があります。
ですが、「Check、Act」が嫌いです。
悪く言うと”やりっ放し”な人です。
「だから結果がでないのか?」と悩むことも多々ありました。
ただ、そもそもCheckのやり方がよくわからない、それ以前にCheckをやりたくないという本音がありました。
そして、次のActの方が圧倒的に大切なのに、このCheckがボトルネックになっていて先に進まないことも気になっていました。
フィードフォワード
そんな私に”船”を提供してくれたのが、書籍『いつも結果を出す部下に育てるフィードフォワード』の著者の久野和禎という方のコラムです。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/56500
久野さんは、書籍とコラムの中では、”FFAプロセス”という考え方を提唱されています。
「フィードフォワード(FF) ⇐ ⇒ アクション(A)」という2つを繰り返すプロセスです。
成果を上げるために必要なのはアクションであり、加えてそのキーワードは”未来”であるということです。
つまり、未来に向けて行動(アクション)する。
行動をすると脳は無意識に振り返りを行います。
さらに、ゴール設定の見直しも行います。
これが、フィードフォワードということです。
しかも、これは業務のスピードを落とすことなく行われます。
コラムの一部をまとめるとこういうことらしいですが、よく考えるとこれって私たちが普段自然に行っている行動そのものです。
PDCAの問題点
それに対して、実はPDCAは人間の自然の動きとは一致していないそうです。
つまり、不自然な動きをしているということです。
PDCAの難点の1つが、Planを作ったのが過去だということです。
つまり、Planはその”当時”の最善の策に過ぎないということです。
PDCAの場合は、あくまでもその過去の計画に対して行動するので、人間の脳が本来の能力を発揮することができないわけです。
脳は本来クリエイティブな活動を好むので、過去の最善策に向かって行動するのには不向きということなのです。
思いつきで行動する
そして、怒られそうな表現になりますが、”思いつきで行動する”のが本来の人間の自然な姿です。
ちゃらんぽらんな感じもしますが、その中にはフィードフォワード(FF)による無意識の振り返りとゴール設定の見直しが含まれているということです。
恐らく、この無意識の振り返りとゴール設定の見直しの能力の差によって結果が変わってくるのだと思います。
この能力が低いと、”ちゃらんぽらん”と表現されることもあるのでしょう。
PDCAの真実?
PDCAに戻ります。
実は、思いつきで行動するは、PDCAのPDです。
では、CAって何なの?って思いませんか?
もしかすると、CA(CHECK:評価、ACT:改善)は後付けの机上の空論なのでは?ということです。
なぜ、これがくっついたかというと「なんとなくうまくいきそうだから」だと思います。
PDCAの生い立ちは調べていないのでなんとも言えませんが、少なくとも実際に行動した上で、その結果から生み出された手法ではないような気がします。
学者が考えた教科書的な机上の空論という臭いを感じます。
CAができない理由
また、CAができない人は多いはずです。
自分がCAができないから自己正当化している訳ではありません(笑)
CAが苦手な人が多い理由は実はわかりやすいです。
それは、CAが「~しなければならない」行動だからです。
”やりたい”ではなくて、”やらなければならない”になった瞬間に多くの人はモチベーションが一気に下がります。
これが私がCAができなかった理由だと分かってすごくすっきりしたという話でした。
(注)
【我田引水(がでんいんすい)】
(自分の田に水を引く意から)物事を、自分に都合のいいように言ったりしたりすること。
【渡りに船】
困窮しているときの願ってもない助け。