お店に設置するQRコード決済
先日、博多の屋台でQRコード決済を使っているところをテレビで見てちょっと感動しました。
会計をするお客さんが、お店のカウンターに置いてあるQRコードをスマホで読み込んで、支払う金額を送金して完了!
QRコード決済には他にも方式があるそうですが、この方式が中国やインドで普及しているそうです。
海外からの観光客向けにはベストと言えるかもしれません。
また、流行っているには理由があるので使い勝手がいいのでしょうね。
導入コストゼロ
QRコード決済の最大の特徴は、導入コストゼロである点です。
お客さん側がスマホを持っている必要がありますが、お店側は何の機器も必要ありません。
ですから、手数料を取られても採用する小規模飲食店が出てくるのは理解できます。
ちなみに、機器に関しては、クレジットカード決済に必要なカードリーダーなどは非常に安価です。
どちらかというと、高価なレジ機器や入金機をリースしたり減価償却する必要がないということです。
そう考えると、飲食店が導入に躊躇する理由はないようにも思います。
決済手数料の負担が大きい
実は、クレジットカードを代表とするキャッシュレス決済の手数料の負担が大きいのです。
手数料は、3〜5%ぐらいです。
飲食店は、価格の3割が原価、3割が家賃ですから、この金額から3〜5%というのはとてつもなく大きいのです。
手数料3%で計算してみましょう。
1ヶ月で600万円の売上げを上げる飲食店があったとします。
うまくいっている飲食店の場合は、10%ぐらいが利益になります。
逆に言えば、うまくいっていても10%ぐらいしか利益になりません。
つまり、毎月60万円利益がでます。
では、キャッシュレスの手数料で3%とはいくらになるのか?
18万円です。
すごくうまく営業できても60万円程度しか利益が出せないのに、手数料はその三分の一ですから大きいです。
現金を扱うコストとのトレードオフ
もちろん、現金を扱う場合のコストもあります。
一度でも店舗商売をした方なら分かると思いますが、おつりの準備は面倒ですし、売上金の輸送コストもあります。
キャッシュレスのメリットとしては、それ以外にも、売上げの数字が全て完全にデジタル化されているのは会計処理する上では非常に便利です。
ですから、この18万円をこういったコストと割り切れればキャッシュレスも意味があると思います。
もちろん、現金とキャッシュレス決済の両方を使うのでは意味がありません。
やるならば完全にキャッシュレスにすべきですね。
ソフトバンクが人海戦術で参戦
ところでこのキャッシュレスの流れの中でQRコード決済について”機が来た”と判断した経営者がいらっしゃいます。
ソフトバンクの孫社長ですね。
腰の重い小規模飲食店に人海戦術でQRコード決済を営業しようとしているみたいです。
こういった人海戦術については、孫さんがかつてADSLを広める際に使った手法と同じです。
駅前でアルバイトがADSLモデムを配っていたのを思い出しました。
今回は、ヤフーIDと関連づけて利用してもらうようです。
今回は、ADSLモデムの時よりは格段に営業はスムーズなはずです。
やることはシンプルで、お店に自社のQRコード決済を採用してもらうだけです。
使い方もデモですぐに説明できます。
学生のアルバイトでもできる仕事です。
孫さんが動いたということは、業界を巻き込んでの戦国時代になりそうです。
決済手数料が3年間無料
そして、極めつけのオファーがあります。
それは、決済手数料が3年間無料というものです。
4年目からいくらになるのかわかりませんが、悪いオファーではないですね。
孫さんが決済手数料を3年間無料にしたのは、先行するLINE Payの方が決済手数料を3年間無料にしたからです。
私は店舗集客にLINE@をおすすめしていますが、LINE Payは連携ができる点が強みです。
恐らく三木谷さんの楽天Payも同じキャンペーンをやると予想されます。
さて、QRコード決済で覇権を取るのはどこでしょうね。
私は、人海戦術を採用するソフトバンク・ヤフーのPayPayと見ましたよ!