ビジネスでの成約率を上げるための6つの原則である、”返報性、希少性、権威、コミットメントと一貫性、好意、社会的証明”を具体的にどのように使うか?例えば、返報性は「受けた恩は、返したくなる」という人間の心理を使います
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チャルディーニ氏6つの原則
今回は、成約率を上げるための6つの原則を復習してみたいと思います。
これは、チャルディーニ氏という心理学者による心理学に基づくアプローチ方法です。
書籍としては、
があります。
まず、6つの原則とは以下です。
返報性(Reciprocity)
希少性(Scarcity)
権威(Authority)
コミットメントと一貫性(Consistency and Commitment)
好意(Liking)
社会的証明(Social proof)
それでは、1つずつどのように私たちのビジネスで活用できるか考えていきたいと思います。
●返報性(Reciprocity)
「受けた恩は、返したくなる」という人間の心理を使います。
Web集客では、無料オファーとして見込み客集めに使うことが多いです。
無料オファーのプレゼントとしてデジタルコンテンツを使う場合は、コストがかからないので取り組みやすい法則と言えます。
ただ、受け取る側もそれが分かってきているので”恩”として感じなくなってきています。
つまり、デジタルコンテンツを使う場合は、他人の猿まねでは効果を出しにくくなってきました。
もちろん、リアルなモノやサービスを使えるならまだまだ効果があります。
また、デジタルコンテンツを使う場合でも、中途半端な内容ではなく”ここまで無料?”というレベルまで提供できればまだ使えます。
つまり、デジタルの無料オファーを使う場合は、本当に何万円もの価値のあるものをドカッと提供する覚悟がいります。
Netflixなどのサブスクリプションビジネスで、「初月30日間は無料でお使いいただけます」も返報性に当たります。
もちろん、そのサービス内容によりますが、サブスクリプションビジネスと”返報性”の親和性は高いと言えます。
●希少性(Scarcity)
いわゆる「限定」です。
例として、個数限定、シーズン限定、地域限定などがあります。
ただ、ウソをついても、最近の顧客にはほとんどバレているので逆に信用を落とします。
今後は、ウソの限定はやめた方がいいと思います。
スターバックスが、シーズン毎にフラペチーノやマキアートを期間限定で提供しているのもこの法則です。
そのシーズンを逃すと下手するともう今度はない、もし運よくあったとしても来年まで待たないと飲めないという限定を使っているわけです。
そういう意味では、シーズン毎に限定商品を作るのはスマートなやり方と言えます。
ただ、デジタルコンテンツの場合は、数で限定性を謳ってもウソであることがバレます。
そこで、お勧めは、そのタイミングでだけもらえる特典を用意することです。
随時新しい特典を作り続ける必要があるので大変ですが、この方法が一番スマートなやり方です。
また、特典の内容によっては、毎年同じ特典を使い回すことも可能なので一度作ってしまえば後が楽です。
●権威(Authority)
肩書きや実績に人は信頼を置くという習性を使います。
特に、日本人は肩書きに弱いので強力に機能します。
”いくら稼いだ”といった感じで、自分の功績を目立たせているのがこれに当たります。
いやらしいやり方ですが、やはりこの方法は効くので使われ続けています。(特に、拝金主義の日本人は弱い)
ただ、こういったやり方が嫌いな人もいます。
また、誰もがオフィシャルな肩書きや実績を持っている訳ではありません。
では、そういった肩書きや実績がない人は”権威”は使えないのか?という話になります。
もちろんそんなことはありません。
まずは、専門性を明確にすることです。
スペシャリストであることが明確に伝われば権威は示せます。
あるいは、圧倒的な品質のコンテンツを無料で提供すればいいわけです。
つまり、前述の無料オファーなどで高品質の内容を提供すれば”返報性”と”権威”を同時に行うことができます。
●コミットメントと一貫性(Consistency and Commitment)
コミットメントというのは日本語訳が難しいですが、少々乱暴に翻訳すれば”約束する”です。
社会においては、一貫性のない人、いわゆるぶれている人は信頼されません。
このことが身に染みているため、一度コミットメントすると人は一貫性のある行動を取る習性があります。
そこで、お客様に約束してもらうことで、その後に一貫性のある行動を取ってもらうわけです。
最初は小さなことでいいのでコミットしてもらうようにします。
具体的には、予約、もっと小さくして仮予約ぐらいです。
加えて、いつでもキャンセル可能というようにしてハードルを下げることができます。
どんな小さな予約であっても、予約をしてしまうと断りにくくなります。
一対一での予約は効果が高いですが、一対多のネットミーティングの場合は効果は下がります。
だからと言ってやらない手はありません。
何もしないよりは遙かに意味があるからです。
●好意(Liking)
人は「自分に似た人に好意を持つ」という法則があります。
ベタなところでいくと、趣味、出身地、ひいきのチーム、やっていたスポーツ、などで共通点があると好意を抱くことが多いはずです。
つまり、プロフィールには、こういった情報はしっかりと書いておいた方がいいということになります。
ただ、こういう外部要因よりも、今の時代は内面の要因が似ている方が圧倒的に強いです。
つまり、自分の考え方に共感してもらえるかどうかということになります。
逆に言えば、自分の思想に共感してもらえない人とビジネスする時代ではないと言えます。
今のように何でも揃っていて簡単に手に入る時代に、ニーズとウォンツだけでビジネスするのはナンセンスかもしれません。
共感なしでビジネスすると、結局価格のたたき合いになっているのはこのためだと思います。
それと、テクニックで共感を得ることを教えているコンサルタントもいますが、あれはやめた方がいいです。
バレると後で強烈な反感を買うことになるからです。
しかも、今の時代はすぐにバレます。
●社会的証明(Social proof)
具体的には、”お客様の声”であり”レビュー”です。
これは、成約率を上げるための鉄板手法です。
私は、そのほとんどがウソだと分かっていても、未だにAmazonで何か買う際にはほとんどやらせと分かっているレビューを参考にしてしまいます(笑)
私は、コンサルティングの際に、クライアント様に一番最初に”お客様の声”を準備してもらうようにしています。
なぜなら、お客様の声があるだけでそこそこ売れるようになるからです。
上述した5つの法則を全て使わなくても、お客様の声だけでも十分と言えます。
逆に、これがないと非常に売れにくいです。
日本人は権威にも弱いですが、「みんなやってます」にもすごく弱い民族です。
「みんな」まで持って行くのは大変ですが、そこまでいけば超強力に成約を後押ししてくれます。
もちろん、これもウソはダメです。
ウソのお客様の声は見抜かれる時代です。
私が未だにダマされているAmazonだって今にしっぺ返しを食らうと思います。
どれを使うかは自由
以上、6つの原則を復習してみました。
使いたくない法則もあったと思いますが、もちろんそれを使う必要はありません。
あくまで自然に取り入れられる法則だけを使って下さい。
ただし、くどいですがウソはダメです(笑)