喧噪の中でも相手の話だけを聞き取れることをカクテルパーティー効果といいます。これは、自分が意識している対象にのみ注意を向ける能力で選択的知覚能力と呼びます。うまく絞り込めると、この能力によってターゲットに勝手に振り向いてもらうことができます。その際のターゲット絞り込みは、セグメンテーションから手順を踏んで行う方が精度が上がります。

選択的知覚能力

これを選択的知覚能力と呼びます。

「カクテルパーティー効果」という表現の方が聞いたことがある人が多いかもしれません。

パーティー会場などの喧噪の中でも、話相手の話だけを聞き取れることをカクテルパーティー効果といいます。

つまり、自分が意識している対象にのみ注意を向ける能力、これを選択的知覚能力と呼びます。

例えば、騒がしい百貨店の喧噪の中でも、自分の名前が呼び出されるとすぐにわかるのはこの能力によるものです。

他には、注意を向けていないニュース番組に自分と同性の名前が出てくるとすぐに気付くのも同じです。

ターゲットの絞り込み

マーケティングでは、ターゲットを絞り込みます。

セールスの際は、この絞り込んだターゲットに明確に呼びかける必要があります。

例えば、

 持ち家にこだわる渋谷区にお住まいの50台男性

といった感じです。

このターゲットの絞り込みには手順があります。

手順を踏まずに適当に絞り込んでしまっても、まったく絞り込まないでマーケティングをするよりも効果はあります。

事実、大半のビジネスでは、アバウトすぎるターゲットを相手にしているためコンセプトがぼやけてしまっています。

なんちゃってで絞り込んでも、アバウトよりは何倍も効果がありますし事実結果も出ます。

手順を踏んだ絞り込みの手順

ただ、手順を踏むとより高い効果が見込めるのでその方法をご紹介します。

手順としては、まずはセグメントを先にして、それからターゲティングします。

セグメントというのは、市場の細分化といいますが、小難しい話はやめてわかりやすく例を出します。

セグメントは、3つあります。

①性別、年齢、在住地域、世代、子供の有無、学歴、職業、所得、など

②場所、地名、気候、文化、都市化度、など

③価値観、信念、趣味趣向、悩み、目標、など

 

セグメント

①をデモグラフィック(人口統計学的属性)と呼びます。

この属性を使った細分化とターゲティングは、なんちゃっての適当ターゲティングであっても、ほとんどの人ができています。

そして、これだけでも十分に効果があります。

②をジオグラフィック(地理学的属性)と呼びます。

学術的には、これは①に含まれる、あるいは重なって説明されている場合があります。

ただ、難しい話はやめましょう。

要は、”住んでいる地域”を①と②のどちらに分類するかだけの話です。

ところで、このセグメントは、リアルビジネスで重要なセグメントで、デジタルマーケティングでは使わないとも言われます。

つまり、Web集客だけの場合は、②は無視して”在住地域”を①に含めて考えればいいと思います。

③をサイコグラフィック(心理学的属性)と呼びます。

①に、この③の属性を加えると一気にターゲッティングの精度が上がります。

なんちゃってで、この要素を入れている人が少ないからです。

例えば、③には、悩みや目標といった要素も含まれます。

つまり、感情要素です。

人は、”感情で購入を決めて、理性でそれを正当化する”と言われています。

感情面に訴えられると非常に高いセグメンテーションおよびターゲッティングになるわけです。

感情を加えて絞り込む

先ほど私が出した例も③で精度を上げています。

 ”持ち家にこだわる渋谷区にお住まいの50台男性”

”持ち家にこだわる”が③サイコグラフィックにあたり、価値観というセグメントになります。

これに”感情”を入れると更に強化されます。

例えば、

 ”親からの相続に悩む渋谷区にお住まいの50台男性”

といった感じです。

今のあなたのビジネスのターゲティングの絞り込みが甘いと思われているなら、一度セグメンテーションしてからターゲティングしてみてください。

恐らくサービスの中身の見直しができて、かなりすっきりすると思います。

もちろん、集客も今までよりうまく行くと思います。