アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもないと書かれた「アイデアの作り方」という本には、アイデアを作るための5つのステップが詳細されていて、このステップ(手順)を必ず踏むべきで、それぞれの段階を完了させてからでないと次には進んではいけないとも述べられています。

「アイデアの作り方」という本

今回は、なぜ「アイデアの作り方」は実践できないのか?というお話をしていきたいと思います。

メンタリストDaigoさんイチオシの本です。

「アイデアの作り方」という本には、アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない、と書かれています。

そして、この本の方法は、ほとんどの人が実践できないとも書かれています。

本としては、このサイズで800円、ページ数は100ページ程度です。

ただ、本編は50ページほどで、本にするために、「解説」というのが日本人の文章で追加されていて、これが30ページ以上ある、言うなれば、かさ上げされている感じです。

キャッチコピーには”60分で読めるけれど一生あなたを離さない本。”とあるが、どちらかというと、一度読んだ後はただただ実践する内容です。

つまり、何度も読み返す本ではありません。

営業妨害をする訳ではありませんが、本を買わなくても、この記事を読んでもらうだけで十分かもしれません。

アイデアを作り出す5つの手順

本のネタバレをします。

ネタバレする理由は、この本の最初にも書かれてますが、隠す必要がないからです。

本の中では、アイデアを作成するための”いわゆる公式”を紹介してくれているのですが、これを聞いたところで信用する人が僅かしかないということだそうです。

次に、やることの説明はすごくシンプルだが、いざ実行しようとなるとハイレベルの知能労働が必要になるからです。

そのため、この公式を手に入れても、誰もが使いこなせるわけではない、ということなのです。

ただネタバレといっても、引用を明記したとしても本文をコピするのは、法律違反という以前に著者や出版社に対するリスペクトに欠けると思うので私なりに表現を変えて書きます。

アイデア作成の公式は、次の5つのステップで可能になります。

①情報収集、今からアイデアを出そうとしている分野の専門情報と一般教養と言える情報の2種類が必要。

理由は、アイデアが、広告のアイデアで言えば、製品と消費者に関する特殊知識と、人生とこの世の種々様々な出来事についての一般的知識との新しい組み合わせ から生まれてくるものであるからということです。

もちろん、広告以外の他の分野についてもこの2種類というのは、全く同じ話になります。

②情報を、ものごとの関連性を見つけ出して組み合わせるために読み込んで、解析しながら頭が沸騰するぐらい考える。

③一度すべて忘れてこの件から離れる。結果的に離れるのではなくて、意識的に離れる。

④ひらめく。(離れている間に突然ひらめく)

⑤ひらめいたアイデアをアイデアレベルから具体的に使えるレベルに仕上げる。

以上の5ステップです。

 

ご覧いただくとわかりますが、今となってはどこででも言われていることです。

普段から勉強している方なら、「何を今さら」という感じかも知れません。

私は確か神田昌典さんの本か何かで学んだ記憶があります。

他のビジネス書にも各所で述べられているはずです。

つまり、目新しいノウハウのようなことは何もありません。

手順を深掘りしてみる

①の情報収集ですが、専門情報はなるべく深く、詳しい方がいいはずです。

そして、一般情報は、広いジャンルに渡ってなるべく広範囲の方がいいはずです。

ところが、私の経験上、ほとんどの人は専門情報については浅すぎで、日頃から蓄積すべき一般教養と言える一般情報が足りないということです。

つまり、本当にいいアイデアが出したければ、この情報収集が一丁目一番地ということになります。

一般情報を収集する、つまり教養を高めるとは、まずは本を読むことだと思います。

それ以外にも方法はありますが、いずれにしても情報をインプットし続けることです。

地味な作業なので手を抜きたくなるので、ここで差が付くのだと思います。

②については、いわゆる頭を使う工程で、ほとんどの人が経験済みだと思いますし、やり方を間違っている人もほとんどいないと思います。

敢えて、私なりのポイントとしては、この工程ではアイデアは出ないものだと思っていることです。

アイデアがでないという前提で頭を使うのはモチベーションとしては微妙ですので、ベストなアイデアは出ないと考えて取り組むの方がいいですね。

頭の使い方としては、例えるなら頭が沸騰するぐらいうウンウン唸りながら考えに考えることです。

次の工程では、完全に離れる訳ですから、心置きなくウンウン考えることができるはずです。

③については、離れるという行動を工程としてしっかりやっている人は少ないでしょう。

そこで、本当に完全に離れて、まったく別のことをするのがポイントです。

③と④は工程としては、連続になると私は理解しています。

離れているときに、ポッとアイデアが出てくるつまり④になるということです。

つまり、④は実施する工程というよりも通過する工程と言えます。

私の場合は、湯船に浸かっているとき、シャワーを浴びている時、ウォーキングしている時にひらめきます。

人によっては、お酒を飲んでいるときとか、美術館にいるときとか、かもしれません。

フィクションですが、シャーロック・ホームズは音楽会に行ったようです。

 

コナンドイルさんは、ホームズにとっての想像力や感情を刺激するものに心を移すことで推理が完成するのを表現したということです。

⑤については、ひらめいたほとんどのアイデアが使えないという前提での工程です。

そこで、せっかく生まれたアイデアというかアイデアのタネをボツにしないで、実際に使える実用的なアイデアにするために”また”頭を使う工程だと思います。

ただ、そうはいってもほとんどのアイデアは実用化までは辿りつかないはずです。

だからこそ、たくさんアイデアを絞り出す必要があるのだと思います。

 

手順を道具に様に使うとは

5つの手順について、本でも述べられていますが、重要なのは、”この手順を必ず踏むべき”と言うことです。

そして、それぞれの段階を完了させてからでないと次に進んではいけないとも述べられています。

また、このことを”道具を効果的に使う”とも表現しています。

 

わたしも含めて、多くの人は、アイデアを考える際は、その場で既存の知識を使って何となく捻り出そうとします。

そして、実際に捻り出せることも多々あるため、こういった手順を踏むことはほとんどありません。

さらに、このように明確に述べられていても、この先の人生で、この手順を踏むことを面倒くさく感じててやらない人の方が多いかも知れません。

ただ、本では、そうではなくてこの手順でしっかりやるのが”使い方”であると言っています。

つまり、前述の通り、恐らくほとんどの人がやらないでしょう。

だからこそ、やっている人は着実に成果が出せるという話しかもしれません。

実はアイデアは突然出てくるモノではない

このようにアイデアが生まれる工程を明確に述べられるとあることに気付きます。

それは、わたしも含めて、今まであなたがひらめいたアイデアも実は、突然出てきたモノではないのかもしれないということです。

つまり、ひらめいたアイデアも実は知らず知らずのうちに、この手順を踏んでいただけということです。

本の中でも、”目に見えない一連の心理過程の最終の結実にほかならないのではないか”と書いてあるのですが、私はそのように感じました。

改めてアイデアとは

改めてですが、”アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない”と書かれています。

例としては、携帯電話とコンピューターでスマートフォン、などです。

ただ、組み合わせがアイデアであるというのは、今はどこでも言われていることです。

この組み合わせの元が、2つの種類の情報、専門情報と一般情報ということになります。

専門情報が深く、一般情報が広ければ、その組み合わせとなるアイデアの質がよくなると私は理解しました。