商品・サービスを本格的に売る前にテストマーケティングをして売れるかどうかの判断をすればビジネスのリスクは最小限に抑えられます。特に、オンライン講座など商品を作るのに膨大なコストがかかる場合などに有効です。
よく「起業は難しい」だとか、「リスクが高い」という話があります。
ただ、テストマーケティングを介すれば、ほとんどリスクがないことがお分かりになると思います。
テストマーケティングは、財務体力が低くて、何度も失敗ができない小規模事業者にとっては非常に有効な手法と言えます。
具体的には、売れる手応え、うまく行く手応えを得てから、本格的にリソースを投入する手法です。
今回ご紹介するのは少々ブラックな方法ですので、実践する場合はその点をご理解の上でやってください。
テストマーケティングとは
テストマーケティングとは、文字通りの意味で、商品・サービスを本格的に展開させる前に試験的に展開させてみるというものです。
誤解を恐れずに言えば、売れるかどうか判断してから商品・サービスを本格的に準備するということです。
そして、特に、私が副業としてオススメしているオンライン講座の販売をする場合には非常に有効です。
理由は、オンライン講座は教材を作るのに相当の労力が必要になるためです。
もし、膨大な時間と労力を使ってオンライン講座を作ったものの、実際にはさっぱり売れなかったら残念でしたでは済みません。
仮にそれが副業であり生活に直接影響がなくても、かかったコストは無視できない大きさだからです。
そこで、テストマーケティングをして、売れるかどうかを先に判断するということです。
少々ブラックという理由
今回ご紹介する方法のポイントは、商品・サービスを完全には作らないでテストマーケティングをするということです。
つまり、一部だけ作っておいてテストマーケティングをします。
全く作らないで行う方法もありますが、これは「空売り」といってかなりブラックです。
ただ、空売りをいとわない精神力というか考え方ができる人は、個人的にはアリだと思っています。
そうは言っても、商品・サービスの種類によっては、購入した直後に全く何もないとかなり問題があります。
例えば、オンライン講座がそうです。
オンライン講座は、購入すればすぐに使い始めらるのが当たり前ですから、やる気満々で購入して下さった方の信用は完全に失うことになります。
いずれにしても、テストマーケティングの段階で売れてしまった場合の対応方法についてはあらかじめ綿密に計画しておく必要があります。詳しくは後述します。
最初に”ブラックな方法”とお伝えしたのはこういった事情がありあす
ただ、この方法、つまり、商品・サービスを一部だけ作って販売を始めることで、小規模事業者の場合はその脆弱なリソースを抑えられます。
これが、サバイバルのためのミソと言えます。
次に、テストマーケティングについてですが、こちらは逆に、商品・サービスを完全に作らない以外は、すべて手抜きなく本格的なマーケティングをします。
完全に王道の方法でのマーケティングです。
手順は、大きく分けて5段階です。
①ターゲットを絞り込む
②ランディングページ(LP)を作る
③商品・サービスの暫定版を作る
④ネット広告を出稿する
⑤継続するか判断する
ターゲットの絞り込みですが、この行程が重要な理由は、ビジネスビギナーの多くが、自分の作りたい商品・サービスありきで、ターゲットがぼやけている人が多いためです。
好きなことをビジネスでやってもらえばいいのですが、だからと言ってターゲットがぼやけていると売れるものも売れません。
そのため、ここをしっかり絞り込む作業がいの一番にする作業になります。
ターゲットの絞り込み方については、別の動画で詳しくご説明しています
「初心者向けランディングページの作り方」という12本の動画をまとめた再生リストがあるのですが、その前半でお話ししています。
https://youtube.com/playlist?list=PLbYLHE9CPzw0zAUWDtUkBVtyOvXzy0T0D
ターゲットを明確にすると反応率の高いLPを作ることができます。逆に、ぼやけているとLPの品質が下がります。
実は、LPの品質が低いとさっぱり売れません。
特に、広告を使った場合は、許容範囲のコスパ内では全くと言っていいほど売れません。
ところで、商品・サービスがまだできていないのにLPを作るというと変な感じがするかもしれません。
ただ、この順番での作業、つまり先にLPを作るというのは、テストマーケティングをしない場合でもオススメしています。
その理由は、この作業をすることによって、商品・サービスの仕様が明確になり、加えて、売れる商品・サービスが何かを明確にする行為そのものになるからです。
すでに商品・サービスがある場合は、LPの内容は、それらをなんとか魅力的に表現する行為になります。
逆に、まだ商品・サービスがない場合は、こういう仕様にすれば売れるというアプローチになるわけです。
まさに、今流行のマーケットインです。
LPができたら、いよいよネット広告を使って売れるかどうかのテストを行います。
広告費ですが、テストマーケティングだからと言ってケチってはいけません。
逆に、テストだからこそ思い切って投入する必要があります。
例えとしてはふさわしくないかもしれませんが、ギャンブル感覚でぶっ込む勢いが必要です。
お伝えしたいのはケチらないということですので、オケラになるまでやるということではありません。
ところで、昨今のネット広告費は大手企業が参入してきたこともありますが、高くなってきています。
そのため、利益率の低い商品・サービスの販売には向きません。
ただ、オンライン講座のような利益率が高い商材の場合は、十分に元がとれます。
広告の種類などにもよりますが、反応率、つまり売れる確率は1%ぐらいが合格点です。
つまり、100アクセスで1件売れれば合格です。
逆に言えば、100アクセスなければ売れないわけなので、広告費が1クリックで50円だとすると、100アクセスには5千円必要ということになります。
そして、テストマーケティングでは、少なくとも300アクセス、できれば500アクセスぐらいは流して検証してもらいたいです。
ちなみに、無料集客に憧れる人も多いと思いますが、例えばインスタを使いたいなどです。
ただその場合も、まずは広告でそれなりのアクセスを送り込んで、市場にニーズがあることを把握した上でやるようにします。
無料集客を否定する気はありませんが、無料ということで無計画に始めるケースが多いからです。
そうすると、キャッシュは出ていきませんが、いつまで経っても結果がでないため、とても大切なものを削られていくことになります。
それは、あなたの時間と労力です。
小規模事業、個人事業では、あなたの労力と時間は最もセーブすべきリソースです。
売れてしまった場合の対応
テストマーケティングの段階で、売れてしまった場合は、無条件に全額返金することをオススメします。
未完成の商品・サービスで、せっかく期待してご購入していただいた方をがっかりさせてしまうわけですから返金は当然とも言えます。
お金を返せれば済む話でもないですし、これで良心の呵責を感じる方もいらっしゃると思いますし、それが真っ当な感情だと思います。
ただ、生真面目なビジネスの進め方をして、資金がショートしあなたがビジネスを続けなければ元も子もないわけです。
この考え方に納得できそうなら、この手法を仕方なしと受け入れて、”その後”に全力を尽くして下さい。
”その後”というのは、例えば、全額返金をした方に、商品・サービスが完成した暁には無料で使ってもらえるように連絡することです。
もちろん、無視されたり、今さらという感じで逆に反感を買う可能性もありますが、できる範囲で誠意を見せたいところです。
逆に、この考え方に同調できない場合は、この方法は取らないでください。
ただ、ブラック度をもう1段階マイルドにする譲歩案があります。
それは、商品・サービスを合格点ギリギリの70点レベルで用意しておくという方法です。
品質ギリギリとは言え、商品・サービスがある訳なので気後れはしないはずです。
そして、”行けそう”であることが分かったら、品質を高める作業を行うということです。
ただ、品質ギリギリであっても、商品・サービスを仕上げる段階まで作業をするとコストはそれなりに大きいです。
どこまで用意するかは、あなたのポリシーと相談してください。
最後に、「行けそう」かどうかの判断基準についてです。
1件の成約ぐらいでは心許ないですが、数件売れたら行けると判断してもいいと思います。
その際、反応率の1%という数字をしっかり見ておいてください。
1件売れただけだとマグレの可能性もありますが、反応率1%前後で数本売れればニーズがあると判断してもいいと思います。
後は、商品・サービスを一日も早く完成させてたくさんのお客様に喜んでもらってください。