携帯のデータ通信ができなくなると困る人は携帯の二重化をすべきです。例えば、スマホがiPhone11以降なら回線維持コストはほとんどかかりません。例えば、auのpovo2.0、楽天モバイルを利用すれば安価にサブ回線を常時スタンバイできます。
文句を言っても何も改善しない
NTTドコモの通信障害が起きた際に、仕事にならなくなりましたか?
2021年10月14日のドコモの通信障害の際には、ウーバーイーツの人が困っただとか、タクシーでキャッシュレス決済ができなかっという報道がされてました。
まあ、いつもながらのオーバーな煽り報道ですが、確かに困った人も少なからずいたと思います。
いわゆるサブ回線があれば被害は避けられた訳なので、私がドコモ回線利用者であっても私の場合は多分問題なかったのだろうと思いました。
ただ、誰もがメイン回線以外にサブ回線を契約して、常時使える状態にしている訳ではないですし、そのやり方についてのハードルも高く思われがちです。
そこで、回線トラブルに備えて予備回線を持つ方法について、iPhoneの場合に限った説明になりますがご紹介したいと思います。
10月14日のNTTドコモの通信障害は、完全復旧が翌15日午後10時ごろということで30時間近くもかかったようです。
ただ、この間すべてドコモ携帯ユーザーの通信ができなかったわけではなかったようで、利用者によって被害は差があったようです。
深刻な被害としては、金融決済ができなかったケースもあったようですから金銭的損失をした人もいたということです。
また、大なり小なり、ネット通信による常時接続が必要なビジネスの場合は被害があったようです。
今回の通信障害で、リアルに損失を被った人は文句を言いたいでしょうし、ケースによっては損害賠償を考える人もいると思います。
ただ、実際問題として、携帯通信が使えて当たり前というのは勘違いに過ぎず、きつい言い方をすれば無知な考え方とも言えます。
こういったサービスは、ほとんどのケースで契約書にサービス提供側の免責条項がありますから、社会的批判を受けることはあっても、個別の損害賠償請求は難しいです。
これは、電気やガスなどのインフラでも同じです。
例えば、台風で電線が切れて電気が何日も復旧しなことは普通にあるわけで、携帯電話であっても同様の被害の可能性はゼロではないわけです。
そういう意味では、自分の身は自分で守るという考え持つべきです。
例えば、金融決済のための通信環境がその人にとって命綱的な重要性を持っているなら、バックアップを用意していないことの方がおかしいということです。
そこまでシリアスな話でなくても、例えば、今回影響を受けたと言われるウーバーイーツなどの配達員であってもバックアップ回線を持つべきです。
ネット接続がなければ完全に仕事が止まる訳ですから、他もこういった類いの仕事には同様のことが言えます。
バックアップ体制としては、携帯端末の2台持ちが理想です。
2台持ちで2回線の体制は、携帯電話の故障の可能性も含めてベストです。
ただ、実際問題として、2台持ちはなかなか難しいです。
その場合は、1つの携帯電話で2回線持ちが簡単にできるのでこちらを是非やるべきです。
バックアップ回線となる2回線目には、ほとんどお金がかからい方法があります。
ですから、常にネット接続が必要なビジネスをやっている人の場合は「やっていない方が悪い」と言われるかもしれません。
携帯をデュアルSIMにする方法
デュアルSIMとは、1台のスマホでSIMカードが2枚使える機能のことです。
つまり、1台で2回線持てます。
デュアル(DUAL)とは、この場合「二重」と訳すのがいいと思います。
つまり、デュアルSIMによって回線を二重にするということです。
SIMというのは、SIMカードと呼ばれるスマホに入れるカードのことで、携帯キャリアとの契約者情報が書き込まれています。
デュアルSIMにするには、カード型のSIMを2枚使う場合もありますが、日本で売られているiPhoneの場合はSIMカードは1枚しか使えません。
その代わりに、eSIMと呼ばれるカードが必要ないSIMが使えます。
このeSIMとカードのSIMとで二重にできます。
ちなみに、eSIMが使えるiPhoneは「11」以降、そして「13」以降になるとeSIMが2つに増えていて、カードSIMと加えてトリプルSIMも可能です。
あるいは、カードSIMなしでeSIMだけで二重化も可能です。
iPhoneユーザーの場合は、この方法で今使っている携帯キャリアに加えて、他のキャリアをサブ回線として追加すればいいわけです。
そして、追加する際に最適なプランとして、AUの「povo2.0」とか楽天モバイルがあります。
特徴は、どちらも基本料金が0円という点です。
もちろん、条件があってずっと無料という訳にはいきませんが、いずれにしても非常に安価に利用できます。
povoの場合は、必要となったタイミングでトッピングと呼ばれるプランをネットで契約すればOKです。
プランがない状態でも低速回線が使えますので、ちょっと時間かかりますがそこだけ我慢すればいいわけです。
楽天モバイルの場合は、使った分だけ課金なので緊急時には切り換えて使い始めれば自動的に課金されます。
楽天モバイルの場合は使わなければずっと0円ですが、povoの場合はずっと0円では無理ですがそれでも少額で済みます。
お手軽さでは楽天モバイルとなりますが、電波の品質を考えると現時点ではpovoの方に軍配が上がります。
使っている携帯会社が通信障害になって使えなくなった際の保険として考えれば、多少お金がかかるpovoでも十分に投資価値があります。
iPhoneの場合こうやって切り換える
それでは、実際の二重回線の運用の仕方というか、回線の切り替え方についてご紹介します。
iPhoneの場合で、eSIMの使える「11」以降での話になります。
「設定」アプリの「モバイル通信」というメニューで確認や操作をします。
触るのはここだけなので「モバイル通信」を覚えておきます。
まず、”モバイル通信プラン”というところで今使っている回線の確認ができます。
回線を追加する場合もここで設定をします。
設定の方法は、それぞれのキャリアのWebサイトに説明がありますので、eSIMを契約したらそこを見ながら設定をします。
ここに複数の回線が設定されている場合、”モバイルデータ通信”と”デフォルトの音声回線”が選択できます。
モバイルデータ通信では、文字通りデータ通信に使う方の回線を選びます。
選んでいる方の回線の不調時に自動的に切替えするような設定も可能です。
デフォルトの音声回線は、通話アプリを開いた際に最初に使われる回線を選べます。
ここの設定をいちいち変えなくても、通話アプリの方で他方の回線も選べます。
あくまで、デフォルトで選ばれる回線を設定しておく箇所です。
例えば、メインで使っている回線に障害が起きた場合に、Webサイトなどへのデータ通信をしたい場合は、”モバイルデータ通信”でサブに切り換えます。
音声通話をしたい場合は、通話アプリで切り換えて通話すればOKです。
これだけです。
とってもシンプルに二重回線での運用ができることがご理解いただけたと思います。
追加でオススメしたいのは、時々は、副回線の方でも通話やデータ通信をすることです。
いざという時に使えないと意味がないので、普段から使える事を確認しておく意味もありますし、全く利用していないことで解約されないようにする意味もあります。
楽天モバイルの場合は、専用アプリ「Rakuten Link」を使えば通話料はゼロですので、
正直、通話品質が良くないので私は仕事ではあまり使いませんが、相手を選んで使ったり、あるいは楽天同士での通話ならアリかと思います。
povo2.0の場合は、30秒あたり22円でいつでも発信できます。
回線維持の条件は、180日間で通話やSMSで660円使いか、なんらかのトッピングを購入することのようです。
たまに、トッピングでデータ通信のギガを購入するか、通話をすれば課金されるので通話すればいいです。
あるいは、データ通信について、メインの方のギガを1GBぐらいにして、足りなくなったタイミングで都度povoでギガを買うといった使い方でもいいと思います。
その場合は、先ほどの設定の”モバイルデータ通信”をpovoに切り換えればいいわけです。
このようにiPhone11以降であれば、バックアップ回線を非常に安価に持つことができるのでビジネスで常時接続が必須な人の場合は実践すべきだと思います。