コーチングで使われる未完了というワードですが、これは頭の片隅に残っている「気がかり」のことです。これが頭の中にあると、何をやってもエネルギーをフルに発揮できないため自分がやりたいと思っていることもなかなか進みません。未完了をクリアするためには、まずは頭の中にある気がかりをすべてリストアップすることから始めます。
未完了の正体を知る
未完了というワードは、コーチングで使われる用語です。
コーチの方でなくても、ビジネスにおいてコーチングという手法を使う人は使うことが多いようです。
私も気が付かないうちに使うようになっていました。
肝心の「未完了」の意味ですが、それは頭の片隅に残っている「気がかり」という意味です。
つまり、こういった気がかりなことが残っていると、集中力やモチベーションが上がらないと言うことです。
例えば、やるたいことがあるのに、全エネルギーを使って取り組めていない気がする。
これが、未完了なことがあるとエネルギーを奪われるということです。
ところで、改めて、コーチングとは何かですが、ざっくり言うと、相手の話に耳を傾けて寄り添い伴走することで相手が目標を達成するための手法です。
そのため、相手をよく観察して質問し、時には提案をして相手が既に心の中に持っている答えを引き出します。
コーチとして、コーチングをサービスとして提供している人もいますが、コーチを名乗らなくても使っている人はたくさんいます。
例えば、一般的なビジネスで、上司が部下に対してコーチングメソッドを使っているケースは多々あります。
ちなみに、私はコンサルタントなので教えるのが仕事ですが、時にはコーチングのようなこともします。
理由は、一方的に教えるよりも、自分で気づいて動いてもらう方が圧倒的にうまくいくからです。
あなたも持っている未完了
わかりやすい「未完了」の例をご紹介します。
恐らくあなたもお持ちだと思います。
読み切ってない本、中途半端で放置している仕事、不仲になったままの人間関係、こんな例がわかりやすいと思います。
どれも、あなたのエネルギーを吸い取る要因になります。
何かに取り組もうとするときに、エネルギーが漏れてしまう原因になります。
まず、本についてですが、読もうと思って買ったのに読んでいない本は気がかりな存在です。
ですから、これらがあなたのエネルギーを吸い取るということです。
私は、未読の本にエネルギーを吸い取られるという話を最初に聞いた時に、すごく腑に落ちた記憶があります。
あなたは、いかがですか?
もし腑に落ちたようなら、読んでいない本は読みきってしまうか、あるいは処分するかの二択になると思います。
読んでない本を処分するのはもったいないと思われてかもしれません。
実は、わたしも貧乏性なのでその気持ちはすごくよくわかります。
ただ、冷静に考えれば、あなたの時間と本代を比べたらどっちが大事かすぐにわかるはずです。
次に、中途半端で放置している仕事ですが、これもわかりやすいです。
ただ、放置してそれ済んでいるわけですから、仕事と言いながらやらなくてもいいことかもしれません。
その場合は、やらないと明確に決めてしまいます。
思い切ってバッサバッサと捨ててしまう感じです。
ちなみに、やらなくてもいい、あるいは優先順位がとても低い仕事を中途半端にする要因はToDoリストだという説もあります。
何を隠そう、私がまさにそれです。
ToDoリストは、やりたい仕事をどんどん登録できます。
そして、自分が仕事に使える時間などお構いなしにどんどん増えていきます。
以前読んだ本で述べられていたのですが、ToDoリストというのは、やるべき仕事リストではなく、所詮は願望リストに過ぎないと述べられていました。
まさに、その通りだと思います。
次に、不仲になったままの人間関係ですが、言うまでもなく人間関係の問題が一番エネルギーの吸い取られます。
人間関係に比べれば、本や仕事なんてかわいいものかもしれません。
不仲は深刻ですが、疎遠になっている人間関係を元に戻したいというケースもあると思います。
いずれにしても、人間関係の「気がかり」を完了させるには、結構なエネルギーがいります。
ですから、不仲な人との関係をクリアにするなんてことは、先延ばししたことのナンバーワンかもしれません。
逆に言えば、人間関係の未完了がクリアになれば、エネルギー全開でやりたいことに望めるのだろうなとご想像いただけると思います。
未完了と対峙する
恐らく、あなたにも未完了がたくさんあると思います。
エネルギー漏れを防ぐには、それらすべて明らかにして、一つ一つ潰していく必要があります。
そこで、オススメの方法は、未完了をリストアップすることです。
ただ、1つ残らずリストアップできないはずです。
というのは、普段気づいていないことの中にもあるからです。
ただ、そういう未完了は急にぽっと出てくることもあります。
そこで、思いついたら確実にそれらをリストに追記していきます。
ここで決して面倒臭がらずにすぐに追記します。
リスト化して、すべて見える化しているとそれだけでエネルギー漏れが少しは収まります。
後は、着実にそれら未完了をクリアにしたいところです。
ところで、最後に「人間関係」の未完了とどう向き合うかです。
恐らくすべての人にとって最難関と感じる課題だと思います。
妙案はないのですが、私は取り組み方はシンプルだと思っています。
先ずは、逃げない。
そして、話せば何とかなるです。
相手が悪いと思っていても、相手にも必ず言い分があります。
その言い分を聞かないと話になりません。
それを聞くには、逃げずに話すしかないわけですからシンプルだと思うのです。
口で言うほど簡単ではないですが、やるしかありません。