20

最優先事項を優先する

何度かご紹介している自己啓発本の定番として「7つの習慣」があります。
 
すばらしい本ですので、是非これからビジネスをやろうとお考えの方には読んでいただきたい本です。
 
ただ、実物を見るとわかりますが、かなり分厚い本です。
 
そのため、その分厚さ故に手が出ない人や、あるいは、買ってはみたが読み切れていない人も多いかと思います。
 
そんな方たちにも、是非ともここだけは読んで、そして理解して頂きたいのが、”第3の習慣”です。
 
この第3の習慣を実行できれば最高ですが、まずは理解することが重要です。
 
そして、副業をしようと思っているのに、なかなか作業に着手できない、あるいは進まない人の解決策になるかもしれません。
 
第3の習慣とは、「最優先事項を優先する」ということです。
 
この第3の習慣は、その趣旨を理解するだけでも、あなたのその後の生活での振る舞いが変わるはずです。
 
まずはこのマトリックスを見てください。
 
 
この4分割のマトリックスは、日常活動を「緊急か/緊急でないか」そして「重要か/重要でないか」という2つの軸で分割したものです。
 
そして、結論として「最優先事項を優先する」とは、第2領域に注力するということになります。
 
つまり、1,3,4の領域に使っている時間を今後はなるべく減らすということです。
 
恐らく、このマトリックスを初めて見た方は、「3,4はともかく、1は減らせないだろう」と思われたかもしれません。
 
その話をする前に、第2領域に注力することの話を先にさせていただきます。
 
第2領域に注力するという習慣は、起業する前の従業員である頃から取った方がいい習慣です。
 
この習慣を行えるようになると、従業員としての生活の質もぐっと向上するはずです。
 
ただ現実には、従業員の頃は、会社の経営が安定しているような時期は、この習慣を行わなくても大きな問題は起こりません。
 
そのため、たいていの人は自然と楽な方に流れて、第1領域だけをすることになります。
 
つまり、従業員である頃から第2領域に力を入れるというのはすごく難しいわけです。
 
 
ただ、起業して自分の習慣がビジネスの結果に直結する状況になるとそのような呑気な話ではなくなります。
 
起業した後も第1領域の作業だけをやっているようでは、短期的にも問題が起こります。
 
具体的には、ビジネスが先細りしたり、危機を迎えた時に対応する余裕がなくなります。
 
つまり、起業家にとっては、「最優先事項を優先する」はやった方がいいのではなく、やらないといけないことです。
 
大袈裟でなくその後の死活問題まで発展します。
 
ところで、少し話が変わりますが、起業とは言ってもいわゆる下請けビジネスだけをやる起業があります。
 
脱サラして独立し、個人事業主になったり、あるいは小さな会社を作った上で、従業員時代と全く同じ仕事をするパターンです。
 
よくパターンは、元いた会社から仕事を下請けしたり、同じ業界の知り合いの他の会社から仕事を下請けしたりするケースが多いです。 
 
私は、この形態の起業をあまりオススメしません。
 
理由は、起業してもマインドが従業員マインドのままで変わらないケースが多いからです。
 
言い方を変えると、第1領域だけしかやらない習慣が抜けないからです。
 
ところが、事業形態は起業の状態ですから、従業員のように守られていません。
 
いつ仕事を切られるか分かりませんし、それ以外の危機を迎えることもあります。
 
 
 

副業が進まない理由

 
副業をしようと思っているのに、なかなか作業に着手できない、あるいは進まない人も多いと思います。
 
その理由は、たいていの場合はマインドの問題です。
 
つまり、第2領域の重要さが本当にはわかっていない、腑に落ちていない、ということです。
 
すなわち、従業員マインドのまま、ということです。
 
副業の作業を進めるとは、第2領域のタスクそのものです。
 
従業員は、第1領域のタスクをやっていれば大きな問題もなく過ごせますから、第2領域の重要さを理解するためにはマインドを変える必要があります。
 
ただ、従業員マインドから起業家マインドへの脱却は言うほど簡単ではなく、けっこうハードルが高いです。
 
そこで、利用して頂いたのが、第2領域の重要性への理解なのです。
 
理解することが重要だと思うのです。
 
そこで、もう一度、マトリックスをご覧になって各領域のタスクの内容を確認してみてください。
 
第2領域のタスクが、他の領域のタスクよりも価値が高いことがわかると思います。
 
それと比較して、第1領域のタスクは、実作業が中心になるのでいかにも仕事をしている気になれますが、たいして価値は高くありません。
 
第3領域のタスクは、時間の浪費とも言える作業もありますが、中には就業時間内なら給料として反映されるものもあります。
 
だから、そういったタスクに時間を使うこともそれなりの価値があると思ってしまうはずです。
 
ただ、そういった考え方を持つ癖をつけてしまうと、起業した後も同じ感覚で時間を浪費する可能性が高まります。
 
ですから、やはり第3領域のタスクはやらない方がいいです。
 
このように、第2領域のタスクはその崇高さが際立っているわけです。
 
このことが腑に落ちれば、副業の作業も自然と進むと思いますがいかがでしょうか?
 
 

第2領域を実行するための方法

 
どのようにして”第2領域に力を入れるか、について話を戻します。
 
まずは、第2領域のタスクを行う時間を捻出する必要があります。
 
実は、これは思いの外簡単です。
 
第2領域以外のタスクをしていた時間をゼロに近づければいいのです。
 
まず、マトリックスの第3,4領域のタスク内容をみれてもらえばわかりますが、これらのことに時間を使うのはゼロにすべきです。
 
「ちょっとぐらいは・・・」と考えている人も多いかもしれませんが、ゼロにすべきです。
 
まず、4は本人の意志でゼロにできます。
 
次に、3は不可抗力なタスクと思っている人もいますが、その気になれば長期的にはゼロにできます。
 
ちなみに、私は現時点ではほぼゼロに抑えられています。
 
そして、とても減らせそうにないと思える第1領域も、起業した後ならビジネスの運営になれてくれば1日3時間ぐらいまでに抑えられます。
 
というか、それを目指してください。
 
起業前でも、従業員としての第1領域のタスクだってその気になれば減らせますし、減らす工夫をすることが起業した後の最優先次項を実行する際の役に立ちます。
 
 
そして、時間を捻出したら第2領域のタスクをするのですが、その際に第3、第4領域の時間をゼロにして第2領域のタスクをこなすための時間にした自分の行動に満足できるはずです。
 
さらに、削れるとは思っていなかった第1領域のタスクの時間まで減らして第2領域のタスクを行えるようになると、更に自分の行動に満足できるはずです。
 
第2領域のタスクを実行する時間が増えれば増えるほどあなたの人生は豊かになるはずです。